Un-industrial (非産業化)

あッ3Dプリンター屋だッ!!@TOKYO-MAKER

ご家庭で楽しめる金属鋳造 その1

   

初めまして。主に金属で造形作品を制作している小野寺と申します。

大手出力サービスなどでは金属の出力も可能になっている昨今ですが、いかんせんまだ高価で、気軽に試作品などをオーダーするには躊躇する方もおられることと思います。そこで今回は、自宅で比較的安全に低融点金属を注型する工程を御紹介してみたいと思います。

今回使用する原型は、中野のお店で出力していただいた1/6スケールのセルフポートレートです。データは123D CatchとMESHMIXERで作成したものです。

IMG_2772

今回はシリコーンゴムと石膏を併用し型を使用していますが、シリコーンのみでも問題ありません。単なるシリコーンの節約です。

IMG_2773

使用材料など

シリコーンゴム 硬化材 硬化促進剤(お好みで)バリアコート(離型剤)石膏 油粘土 シンナー ガーゼ 紙コップ 量り ブロック ヘラ 刷毛

1. セッティングIMG_2774プラ板かカッティングシートの上にセットすると後で剥がしやすいです。ブロックで枠を組み、粘土でベースをこしらえます。プラの注型と違うのは湯口に溜めた金属の重みで型映りを良くし,引け巣を防止する点でしょうか。「押し湯」という配慮です。押しが効く様に原型も角度をつけてセットしてやります。IMG_2775

シリコーンの裏打ちに使用するガーゼをカット。2〜3枚を少し重ねて使用すると良いです。IMG_2776

シリコーンと石膏の嵌りにするシリコーンをカット。端材や不要な型を使っています。予想よりシリコーンの厚みが増して高さ不足になる事もあるので短冊状にカットしたものを別途用意しておくと安心です。

2. シリコーン流しIMG_2777

過去の型や、端材のシリコーンで大体の必要量を割り出します。IMG_2778 (1)IMG_2779一旦硬化材と攪拌した後、硬化促進剤を投入。慣れてる人向きです。1、2滴で十分効果あります。作業中にシリコーンが重くなってきますので、手際良さが求められます。IMG_2780シリコーンを最初は隅々に細く垂らします。油断すると気泡になりますので。IMG_2781全体を覆えたら端の方からガーゼをなじませてゆきます。IMG_2782反対側からもう一枚。二重にする必要はありません。隙間なく覆う事。刷毛はすぐシンナーで洗浄します。IMG_2784 (1)先程用意した嵌りを配置してゆきます。外枠に倒れこもうとするものは、シリコーンの、さらに小片を間にカマして支えてやります。

3. 石膏流しIMG_2785石膏の量は、最初は多めに作ってしまいがちですが、だんだん体得してきました。混合比、水と1:1とは良く言いますが、静かに水に落として行って、真ん中に低い小島が出来るくらいが丁度良いようです。IMG_2787静かに流してゆきます。嵌りの脇は気泡になり易いので注意。IMG_2788硬化時に少し発熱します。反応時間は15〜20分位。

4. 反対側の型作りIMG_2789粘土を取り除きます。粘土の種類によっては割と離れの良いものもありますが、自分のイタリア製美術粘土は結構粘るので、割と嫌いな工程です。シリコーンと粘土の相性は、事前にテストすると確実です。成分よっては硬化を妨げると聞いています。IMG_2790IMG_2792最初のセッティングの時に粘土に接していなかった面には型のズレ止めのダボがありませんのでカッターで刻みを入れておきます。IMG_2793こちら側の湯口を粘土でこしらえます。IMG_2794離型剤を塗布します。画材屋で買ったカリ石鹸というものをつかっていたこともあります。IMG_2795 (1)シリコーン流しIMG_2796型が大きい場合、薄い部分がある場合はサイザルスタッフという麻の繊維で補強してやると安心です。素材売り場では、石膏の側に良く置いてあります。IMG_2797ハサミで切って、ヘラで捻るように石膏に沈めていきます。余り少なくても意味がないので、FRPに似た感じでしょうか。IMG_2798型を少し揺すってやるといい感じに埋没してくれて、型も平滑になります。IMG_2799脱型しました。石膏は二日ほど風通しのよいところで乾燥してやります。このような小さい型などは、シリコーンだけで作ってやっても良いのですが、シリコーンの節約は自分のライフワーク的なもので、ムキになって続けているところもあります。写真にはありませんが、ブロックを掃除したり、面倒なことも多いのです。長くなりますので鋳込みは次回とさせていただきます。お楽しみに!

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