Un-industrial (非産業化)

《あッ3Dプリンター屋だッ!!のコミュニティサイト Produced by TOKYO-MAKER》

優しいお父さんが自分の頭に、娘と同じ人工内耳のタトゥーを入れた理由とは?!

   

1991年、オーストラリアからCochlear社のエンジニアが、日本の私の所にやってきた。

Pro Engineerで作った3Dデータから金型を作ってくれるのは世界でインクスだけだと、ボストンのPTC社本社から聞いてきたとのこと。

この、写真に写っている器具の金型を作ってくれとの話だった。
娘さんさんが付けているのが、本物人工内耳装置で、お父さんは、娘さんのために、自分の頭に同じ装置のタットゥーを入れたという話だ。

http://www.artfido.com/blog/father-gets-cochlear-tattoo-so-daughter-doesnt-feel-different/

http://www.artfido.com/blog/father-gets-cochlear-tattoo-so-daughter-doesnt-feel-different/

参照リンク▶ http://www.artfido.com/blog/father-gets-cochlear-tattoo-so-daughter-doesnt-feel-different/

Cochlearとは、英語で、耳の中の渦巻き管のことで、音を聞く部位だ。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/gdn/20140730/409518/

Cochlear社の開発エンジニアから聞いた話だが・・・

渦巻き管は管の入り口が膜で塞がれており、管の中にはリンパ液入っている。
鼓膜の振動をキヌタ骨などの3つの骨で増幅し、三番目の骨が、渦巻き管の入り口の膜を叩き、渦巻き管の中のリンパ液を振動させるそうだ。

渦巻き管の内側には5万本ほどの毛が生えていて、鼓膜から来たリンパ液の振動が、その毛を揺らす。
1本1本の毛に聴覚神経が繋がっており、その信号が脳に伝えられると音として脳が感知するシステムである。

渦巻き管の中の毛が抜けてしまう病気があるそうだ。

このCochlearという器具は、耳の渦巻き管の中のリンパ液を抜き、5万本の毛の代わりに、21本の白金を渦巻き管の入り口から、奥の細い部分まで、ある間隔のピッチで埋め込む。
5万本のセンサーを21本の信号に変えて脳に聴覚信号を伝える。

写真には写っていないが、ポケットなどに入れた、ウォークマンぐらいの大きいさ(当時)の機器についているマイクが拾った音を、FMで飛ばし、この写真の、耳の後ろに取り付けた器具が受信する。

その受信した音を、頭に張り付けた丸い器具を通じて、渦巻き管の21本の白金に信号を送る。
実は、この丸い部品の下は皮膚で、頭の中に埋め込まれた21本の白金につながる信号受信器とは、磁場で信号を伝達するのである。

5万本を21本で伝えるには、医師による、患者別に、各白金に送る信号の調整が必要である。

私が金型を作った部品が、初めて日本の患者さんに装着されたとき、その調整に立ち会ったことがある。

調整前には、どのように聞こえているのかはわからないが、たぶん、ざーとか、がーとか、最初は雑音のように聞こえるのだろう。そのうち、急に、「先生聞こえます」って言うのです。
その瞬間は、僕も涙が出ました。

このお父さんは、Cochleaを取り付けた娘のために、自分の頭に同じタットゥーを入れたとのこととだ。

tattoo-hearing-aid-dad-cochlear-alistair-campbell-2

tattoo-hearing-aid-dad-cochlear-alistair-campbell-2

 

大手術の後で、親娘は、「お父さん、聞こえる」って瞬間を味わったはずだ。
この写真を見て、私も立ち会った感激を思い出し、感激した。

Cochleaを取り付けた人に、「何かいいことありましたか?」と聞いた。

「学校の授業で、後ろの席で先生から距離が離れても、ボリュームを上げれば先生の声が良く聞こえる。それに、聞きたくない授業は、マイクのスイッチを切ればいいのよ」と、ニコって笑った。

「まさに!これで、1000km離れた場所の声も聞こえるんだな」って思った。

金型費は、40個の部品で4000万円払ってもらった。
90年7月に設立したインクスが、91年に売上1億円になったのは、この4000万円が効いた。
その後10年間ほど、インクスで部品の量産もした。
その間は、私たちが生産した部品のCochlearが、世界中で売られたわけだ。

 

 - Re-manufacturing, Un-Industrial

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

【デジタルジュエリー®×木目込み!!】木目込んでみた!!PVCレザー編

どうも、masaです。 前回 はデジタルジュエリーR×木目込みブレスレットに和柄 …

masa   |   1815 Views
【Printed by Zortrax】組み立てろ!!造形した列車の組み立てるコツとは?編

こんにちは。サイバートヨッチです。先日印刷したものを組み立ててみました。というよ …

サイバートヨッチ   |   2070 Views
自律対話アンドロイドERICAに会ってきたよ♪ERATO石黒共生HRIプロジェクト

今日は木村正子です♪ 今日はちょっとロボットのお話をしようと思います。 昔アルバ …

Shoko KIMURA   |   4025 Views
中野区産業振興推進機構<イクトコ>第1回 3Dプリント・ビジネスコンテスト!!その気になる結果とは?!

先日、待ちに待ったwコンテストが開催されました!!! 大変短い応募期間にも関わら …

Nakamura(店長)   |   2751 Views
【自分の手で描くオリジナルスタンプ勉強会】レーザーカッターと3Dプリンターを使った新しいワークショップとは?!最後に次回のWSの告知アリ!!

年末に行った3Dプリンター屋の勉強会は初のレーザーカッターとのコラボレーション勉 …

Nakamura(店長)   |   2161 Views
変形して、パワードスーツになりそうな?3Dプリンター製ドローン移動用ケースを作ってみた。

どうも、masaです。 前回に続き今度は「AR.drone1.0」(2.0も大丈 …

masa   |   2311 Views
【Un-industrial 非産業化への思い】

    2号店のテーマである「Un-industrial 非 …

Shinjiro Yamada   |   2041 Views
【お客さん体験談】littleBitsパーツを3Dプリントする時のコツとは?!中野「あッ3Dプリンター屋だ!!」さんにSTLデータをお願いした

※これは実際にお客さんTさんがお店で体験したことを書いて頂いた記事を転記したもの …

Nakamura(店長)   |   1883 Views
横浜国大&東京工業大学 合同授業【小さな形が世界を変える】最終発表で出てきたw!!オモシロアイデアとは?!

横浜国大&東京工業大学 合同授業【小さな形が世界を変える】 さてつづきは(前回読 …

Nakamura(店長)   |   1870 Views
【私が中野で待っていた日とは?!】小学生とママの3Dプリンター教室

小学校3年生が3人、小学校1年が2人、お母さん3人がブロードウェイ2号店で勉強会 …

Shinjiro Yamada   |   2551 Views